集団接種演習で本番に備え/井手
器具配置まで実際を想定して行われた接種シミュレーション

井手町立多賀小学校で22日、新型コロナウイルスワクチン集団接種のシミュレーション(演習)が行われた。町老人クラブ連絡協議会のメンバーら26人が協力し、医療従事者や町職員らが用具の配置や、受け付けから接種後の待機までの案内・動作などを確認した。実際の集団接種は、5月8日(土)から始まる。
この日の目的は、「密にならないか、住民にとって不便なく進むか、各コーナーで支障なく対応できるか、人員は足りるかなどを確認すること」(西垣義郎参与)。府によると、集団接種の演習は山城北管内で初めてという。
会場の体育館には、受付・予診票記入・予診票確認・問診・接種・接種後待機の6つのコーナーが設けられ、それぞれパーテーションで仕切られた。
受け付けは10分で5人と決められ、館外のイスで入場を待っていた人もいた。
各コーナーでは、動作も説明も全て実際通り行った。接種では1人1人に対し、ワクチンに見立てた生理食塩水を注射器に充てん。住民は、上着を脱いで服をまくり上げ肩を露出し、看護師が消毒用エタノール綿で消毒。医師がキャップをした針先を肩に当てて〝注射〟し終わると、打った箇所に絆創膏が貼られた。
演習上の役割で、待機場所で気分が悪くなる人や車いすの人もあり、看護師や医師、職員らが対応する場面もあった。
車いす役を担った八木浩光さん(68)は「館内は段差が無く、走行スペースにも余裕があった。職員がイスをどけてくれたりもして、全体的にスムーズだった」と好評価だった。
演習は約1時間行い、参加した住民はアンケートを記入。西垣参与は「実際時での改善に生かす」と話した。
集団接種は、5月8日(土)から、毎週土・日曜に井手・多賀小の2会場で実施される。