「龍舞」で知られる宇治市立平盛小学校(浦田雅彦校長、144人)で、今春から新たに加わった「龍」に〝命〟が吹き込まれる儀式が行われ、中国から横浜を経て同校にやって来た龍がお披露目された。
同校では24年前から、国際理解教育の一環として龍舞に取り組んでいる。龍舞は、玉を追いかける龍の姿を表現する中国の伝統的な踊り。5年生から練習を始める。
これまでの12年間、児童の成長とともに舞い続けてきた「平龍(ピンロン)」が、新たに加わった「盛龍(ションロン)」へ〝世代交代〟することになった。
20日の終業式の後に「龍に命を吹き込む式」が行われた。児童が中国語で命を吹き込む言葉を読み上げる中、浦田校長が目隠しされた龍の額、角、鼻、口の順番に筆入れ。最後に目隠しが外され、左目と右目に筆が入ると命が宿り、盛龍が踊り出した。
そして6年生の33人が、新たに誕生した盛龍と〝先輩〟の平龍の2頭を同時に操って、下級生たちに勇壮な龍舞を披露。来年以降は児童数が減少し、1学年単独で2頭を同時に操ることが難しくなるため、下級生たちは貴重なシーンを胸に刻んでいた。
なお、盛龍の体長は約13㍍で、体重は不明。だが、平龍よりも重いのは確かなようで、盛龍を操った児童は「(平龍の)倍くらい重かった」と、汗を拭いながら話していた。