久御山町シニアクラブ連合会(惠達男会長)は4日、ふれあい交流館ゆうホールで「こころに残る文化講演会」を開いた。参加者は衣食住に関する〝モノの循環〟の話を聴き、地球環境を守るために今、何をすべきかについて考えた。
講演会には約30人が参加。医療・福祉・介護分野で作業療法士として活躍する石本麻由香さん=滋賀県在住=を講師に招き、「あなたの暮らしを喜びの時間に変える循環型生活の楽しみ方」と題した講演に耳を傾けた。
石本さんは講演で、日本では年間約600万㌧を超えるフードロスがあることや、マイクロプラスチック(5㍉以下のプラスチックの破片)が人の胎盤から検出されたことなど、憂慮すべき近況を報告。自分が循環の一部にいることを念頭に、モノを買う時は、それが「どこから来て、どこへ行くのか」を意識して選ぶことが重要と力説し、環境問題の解決に向け、今後の生活に活かせるヒントや知恵を伝授した。
また、「百聞は一見に如かず」ということわざは、「百見は一考に如かず」、「百考は一行に如かず」と続きがあり、聞くだけでなく見ること、見るだけでなく考えること、そして、考えるだけでなく行動することが大切であることを紹介。この講演で知ったことを書いて、話して、行動に移して生活に定着させてほしいと願い、一人ひとりの意識が未来の地球環境を変えることを伝えた。
参加者は最後に、▽マイクロプラスチックが使用されている柔軟剤は極力使わない▽食品は必要最低限の購入にとどめる▽品質の良い物を購入し長期間使用するなどと付箋に書き記し「見える化」を実践。環境問題への意識を高めていた。