東京オリンピックハンドボール女子日本代表チームのメンバーに選ばれ、45年ぶりの勝利に貢献した地元出身の田邉夕貴選手(31)が12日に京田辺市役所を訪れ、上村崇市長に活躍を報告した。
市立桃園小学校、大住中学校を卒業。その後も、府立洛北高校、大阪体育大学と進んでハンドボーラーの資質を高め、所属する北國銀行からドイツ・ブンデスリーガのチューリンガーHCへ自身2度目となる海外移籍が決まった。
世界の強豪と相まみえた予選グループは1勝4敗でベスト8進出は叶わなかったものの、第2戦で29‐26でモンテネグロに競り勝った。
代表チームの45年ぶりの勝利は、1988年京都国体で競技会場となって以来、ハンドボールの聖地として力を込める地元を勇気付けた。
開幕前、全国大会に出場を決めていた地元の少年少女たちが応援メッセージを書き込んだボールを贈呈。田邉選手は感謝の思いを伝え、「(ボールを)励みにした」と振り返った。
コロナ禍、1年延期や無観客など不安定要素を含む心境を問われ、「5年間やってきたチーム。(延期で)逆に間に合ったこともある」と前向きな性格を感じさせ、「子供たちに五輪を目指してもらいたい。オリンピアンが続いてほしい」と声を強める。
色紙、記念タオルなどを受け取った上村市長は「海外で頑張って」と励ました。
訪問を終えると、地元のOKハンドボールクラブの選手12人と保護者らが心熱く出待ち。
同席した中央体育館のリニューアル式で迫力ある始球式を披露した地元の先輩の活躍をたたえ、サインをもらうなど盛んに交歓した。