城陽市の新市街地「サンフォルテ城陽」進出企業で働く従業員の最寄り駅ともなった近鉄寺田駅の西側駅前広場で、31日午前11時からロータリー部分の歩道が通行可能となる。ロータリー内には、停車スペースが3カ所あるが、このうち東側の「身障者用」、南側の「タクシーや一般用」付近の歩道上部には屋根が設置され、雨の日も安心して送迎車を待つことができるようになる。
市の中心駅と位置付ける寺田駅西側駅前広場の広さは約1400平方㍍。当初は、ロータリー内を対面通行としていたが、昨年12月に、身障者用や一般用、それにタクシーなどが停止できるスペース3カ所を整備し、通行形態を「時計回り」の一方通行に改めた経過がある。
そして、今回はロータリー内の歩道(延長約80㍍・幅2・5~7㍍)を透水性の良いインターロッキングとし、駅西口付近から東側「身障者用」、南側「タクシーや一般用」の停車スペースまで歩道上部に屋根(延長56㍍・幅2・5㍍)を設置し、雨の日でも傘を差さずに送迎車を待てるようにした。
歩道整備等にかかった費用は約5300万円。31日午前11時から市民に開放され、歩道が通行可能となる。
ただ、府道内里城陽線から駅西側ロータリーに向かう進入路である市道2168号線の拡幅工事は、一部地権者の理解が得られていないことから、依然として西側駅前広場は暫定供用の域を出ていない。
本来ならロータリー入口部分の道路幅は13㍍(車道3・5㍍×2、両側歩道3・5㍍と2・5㍍)を確保する予定だが、暫定供用の現時点では、交通安全上、車道幅を4・8㍍に絞っての運用にとどめている。
このロータリーを含む寺田駅西側と南側地域は「民間活力を誘導する区域」と位置付け、駅周辺整備事業が行われる予定。
この区域内では、11階建てマンション(150戸)の入居が完了。昨年3月には、地元住民らでつくる「寺田まちづくり協議会」が事業協力者を決定し、地権者らへの土地利用意向調査を実施している。同市も「中心駅周辺の活性化に向けたリーディングケース」として積極的に支援する意向で、国土交通省「優良建築物等整備事業」の採択も受け、交付金を見込む。
現段階での概算だが、総事業費は81億650万円。このうち、補助対象経費は21億8640万円となる見通しで、これを国・市・民間が3分の1(7億2880万円)ずつ負担。残る59億2010万円は民間負担とする予定だ。
寺田駅周辺が同市の玄関口として、どのように開発されるのか…今後の動向に注目が集まる。