100歳を迎えた母を通して試作を重ね商品化が叶った「ペンタブロックパズル」。さらに広く知ってもらいたい―と、紙バージョンのパズルやゲーム台紙、解答集などの「愉(たの)しみ方」セットが完成した。ホームページからダウンロードできるほか、税・送料込み1000円とお得な販売(数量限定)もある。
「百寿も楽しめる」をうたい、手にやさしく軽いヒノキ材でできたペンタブロックを開発した森﨑隆光さん=京田辺市東西神屋=。2019年春、クラウドファンディングを通じた支援(購入)を呼び掛け、普及に努めた。
工業デザインの仕事を続け、自ら定年退職後にデザイン会社HaFu・design(ハフ・デザイン)を立ち上げた森﨑さんは当時、要介護の母親に、パズル玩具をもとにした木製のオリジナルパズルを触ってもらった。
母は気に入った様子で、できあがったパズルを満足げに見せた。
様々に組み合わせてできあがる形を紙で示し、チャレンジを続ける姿に森﨑さんも胸を弾ませた。
その後商品化したペンタブロックは、ペントミノ(5つの正方形の各辺をつなげた形)を採用したもの。正方形の木箱にブロックを詰め合わせるパズルを楽しむ積み木のセット。
1辺2・5㌢の立方体を5つ組み合わせた形のブロックで、形は12種類。四角形の組み合わせは数万通りに上るほど無限だという。
多様な遊び方が可能で、難易度を自在に変えられて、「認知症やリハビリなどに適している」と太鼓判を押す。
ただし、材質にこだわる分、高価となり、販売は頭打ちに。
今回、「価格は下げられないので、楽しさを知ってもらうために、ほとんどのゲームができる紙パズルを公開」した。
選んだ漢字にも思いを込める「愉しみ方」の6点セットは、説明冊子(82㌻)をはじめ、パズルやゲームの台紙となるベース(32㌻)、200種もの解答集(36㌻)、紙のペンタブロック6種類、ゲームで使うコマ、切り取って折り曲げるだけで作れるサイコロ。これらを印刷したセットを価格1000円(税・送料込み)で数量限定販売している。
また、すべてホームページに公開し自由にダウンロードできるようにしている。
コロナ禍、「おうち時間のお供に」ともアピール。
「紙の厚さもあるのでセットはお買い得。一生楽しめるボリュームがある」と推奨する。
同時に、「3歳から百寿まで幅広い年齢層に対応し、発達障害や視覚障害がある人、リハビリ、入院中の人、一人でも数人でも楽しめる」と声を強める。
「愉」には「自分の中から楽しくなる」の意がある―と紹介する森﨑さんは「スマホゲームをやるよりこちら。立体感の把握、目を鍛え、豊かな発想も育んで」と呼び掛ける。
詳細は、HaFu・design(ハフ・デザイン)のホームページまで。