命の水を守ろう~城陽バケツリレー2021実行委員会(伊保弘一委員長)による第20回城陽バケツリレーが23日、鴻ノ巣山運動公園内で行われ、事前申し込みした親子ら34人が金色の水瓶を運び、腕にズシリ…とくる重さを感じながら「命の水」の大切さを痛感した。コロナ対策として水瓶は、各中継所でスタッフが消毒し、参加者は5人1組になり、計6組が「にじのはし」のアイリスイン城陽側から市民体育館前の池までの約200㍍をリレーし、「勤労感謝の日」恒例行事で思い出を刻んだ。
「水道の蛇口をひねると、いつでも良質な水がいつでも飲める」。日本で暮らしていれば、それが当たり前だが、全世界人口の『6人に1人』が泥や砂が混じった濁った水で生活しており、その影響で毎日およそ4000人もの子供たちが5歳の誕生日を前に、尊い命を失っている。
発展途上国の子供たちは、井戸を掘ることで「水汲みに行く一日5時間が必要でなくなり、学校へ行く5時間ができた」と喜んでいる。
そんな世界の実情を地元の子供たちに知ってほしい…と始まった城陽バケツリレーも20回の節目を迎えた。
コロナ禍で昨年同様、大人数を集めてのリレーはできないが「できる形で行うことは可能」と、実行委員会のメンバーで趣向を凝らし、感染対策を万全に市民体育館前の池に巨大水車を据え付けるなど準備を進めてきた。
開会式では、伊保実行委員長の挨拶、かつて実行委員長を務めたこともある奥田敏晴市長の来賓祝辞に続き、師橋ひよりさん(今池小3年)・田川ゆずほさん(青谷小3年)・井上翔太くん(寺田小5年)が「命の水に感謝し、バケツ(水瓶)というバトンで心と心をつなぎましょう」と元気よく開会宣言。
その後、「にじのはし」のアイリスイン城陽側に移動したゼッケン1の子供たちが奥田市長と金色の水瓶に、水槽から水を入れ順番にスタート。1組5人が水瓶をつなぐ中継点では、スタッフが入念に消毒を施し、子供たちのコロナ感染を防止した。
総延長203㍍、一人当たり20㍍と決して長い距離ではないが、参加者それぞれが水の重さを実感し、ネパールなどの子供たちは「この何倍もの重さの水瓶を運んで、日々の生活を支えていること」を心にとどめた。
最終組が市民体育館前の池に水瓶の中の水を注いだことを受け、水流により巨大水車が回転。『手から手へ、心から心へ…JOYOから世界へ!』と記された幅20㍍もある横断幕が披露され、『城陽バケツリレー祝20回目達成』の懸垂幕も…。参加者は皆笑顔になり、伊保実行委員長は「バケツリレーはできませんでしたが、ソーシャルディスタンスを確保し、本来の形である水瓶をつなげたことで子供たちの思い出に残ったのでは…」と感想を述べていた。