料理できる「カジダン」になろう/京田辺
しょうが焼の合わせ調味料を豚肉に馴染ませていく参加者

家事をやる男性、つまり家事男(かじだん)―を養成するための京田辺市主催「カジダン講座」最終回が25日に同市立中央公民館調理室で開かれ、市内在住など60代以上の男性7人が、夕食にピッタリの食事レシピに挑んだ。
11回目となる今年は、連続3回シリーズ。
「楽しく家事力UP」をうたい、男性の自活能力を高める実践を鍛えた。
前回は、年末の大掃除を控えた「家の3大汚れと洗剤の選び方」をテーマに手ほどき。
この日は、シニアライフプランナーで関西調理師学校講師を務める吉田清彦さんを講師に迎え、「気軽に挑戦!はじめての料理」のタイトルで進めた。
エプロンとバンダナを巻いた男性たちは、豚肉のしょうが焼き・鶏手羽先と大根の炒め煮・白菜の甘酢漬け・ほうれん草のおひたしの4品にチャレンジ。
参加者はペアになり、各テーブルに分かれ、吉田さんの掛け声に合わせて調理を開始。
4品目をトータルで進められる手順に従い、ホウレンソウを湯掻き、取り出して水に浸して、その後にキャベツを千切りにし、しょうがを皮ごとすりおろして、しょうゆとみりん、を混ぜて合わせ調味料を作るなど、手だけでなく頭も柔軟にしながら進めていった。

■実用的なアドバイスも

楽しく進行した吉田清彦講師

和装の吉田さんはユーモアを織り交ぜ、豆知識もふんだんに注入。
はじめに新聞紙を使ったゴミ入れをこしらえ、調味料のビンを各メーカーで比べて「小さな開け口のプルトップでは時代遅れ。女性が使うものとの意識が拭えていない」などと指摘。
「しょうがの国内産地は高知が9割。ひとかけは男性の親指ぐらいで15㌘」「キャベツを買い求める時は、ずっしり重いものを」「キャベツの千切りを10分ぐらい水に浸けて。それ以上漬けると栄養も抜けてしまう」などとアドバイスした。
「単身赴任時代に包丁も使っていた」とキャベツの千切りも堂に入った甲斐俊作さん(62)=同市花住坂=は「最近は、自分の食事を用意することも増えた」と伝えるものの、奥さんら家族に「手料理を振る舞うことはない」。
「ひとかけ、や調味料の合わせる分量も勉強になった。でも、妻には、後片付けまでしないでしょう、と言われている」とオチも忘れなかった。