宇治市の少年サッカーチーム・平盛西大久保FC(二上達見代表)でコーチを務めるベナン共和国(西アフリカ)出身のダベデ・マルセルさん(39)が、サッカー仲間から提供を受けたサッカー用品を母国の子供たちに送ろうと、クラウドファンディングで寄付を募っている。目標額は50万円。今月30日まで。
ダベデさんは「アフリカのサッカー大好きな子どもたちのためにご協力を。日本の皆さんにアフリカの子供のことをもっと知ってほしい」と話す。
日本在住9年目のダベデさんは、京都市内の企業でエンジニアとして働く傍ら、母国のポマセ地区で2013年に立ち上げた、サッカーチームを中心とした社会貢献団体「Association Ganbare」の代表も務めている。平盛のコーチは、二上代表との出会いをきっかけに、半年前から始めた。
ダベデさんによると、サッカーはベナンの子供たちに最も人気のあるスポーツで、チームにも多くの子供が所属しているが、経済が厳しいため、裸足で練習する子や参加費の500CFAフラン(日本円で約100円)を払えない子もいるという。
ダベデさんは太平洋戦争で敗れた日本が先進国になった理由、ひんぱんに停電する母国の現状を鑑み、電気のことを学びたいと、語学留学を経て京都大学に入学した。
資源はあるものの、加工技術がないために経済が厳しい母国を良くするには教育が大事と、団体ではサッカーだけでなく、学校に通うことなども指導している。
クラウドファンディングは、コーチを務める平盛のスタッフをはじめ、SNSを見たサッカー仲間から提供してもらった中古のスパイクやシューズを母国に送る費用を募るために開いた。
現在までに段ボール20箱分(200キロ)以上の用品が集まっており、私費で6箱分は送ったが、残りを送る費用が不足している。
「日本とアフリカの懸け橋になりたい」と語るダベデさん。日本からサッカー用品を贈る活動がアフリカ全体に広がればとの夢も語る。
クラウドファンディングの詳細はQRコードから。