天仰ぐ茶園へ4トン車滑落/宇治市白川
狭い道をはみ出し滑り落ちた4㌧車が仰向けで動けない状態になっている(宇治市白川)

特産宇治茶の茶摘みも佳境から終盤―宇治市白川の白川トンネルにほど近い茶園に4㌧トラックが横転・落下する「あわや…惨事」という交通事故が起きた。
発生したのは25日午後2時ごろ。
高齢者施設の利用者らも朝夕に散歩するという市道は左右で高低差があるのに加え、崖下に向かってアスファルトの剥がれが目立つ箇所もある。
解体業者のトラックは毎日、この道を往復。
スピード超過、あるいはハンドル操作を誤ったか、事故車は進行方向に向かい左側に面した茶園に滑り落ちてしまった。
車体は180度ひっくり返り、お腹を空に向けて停止。
幸い単独乗車だった運転手にけがはなかったという。
事故当時、覆い下茶園で刈り作業をしていた男性から「石碑のところに車が!」と伝え聞いた白川区長でこの茶園を経営する小島確二さんは現地へ急行。
小島さんは「昼前までよしず下で摘み子さんが作業していた。至近距離だったら、と思うとぞっとする」と顔面蒼白。
今年2~3月ごろから市に道路補修を要望し、以前から懸念していたという。
石碑は、2007年から京都北山マールブランシュの人気商品「茶の菓」向けに栽培・摘採する専用茶畑を差し示すもの。
茶生産に適した同地の茶園は、市のポスターのデザインなどに採用されたこともある景観が広がる。
クレーン車が入れない隘路で、事故車搬出のめどは立っていないと頭を抱える。

茶の菓専用を表す石碑の真横で茶園に落下したトラック