京都すばる高校の2年生68人が21日、6コースに分かれて近隣市町に所在する企業12社を訪問。大学生のサポートを受けながら、就職活動を視野に入れたキャリア教育を実践した。
同校と京都文教大学が主催、久御山町が共催、京都府山城広域振興局・宇治田原町・京都文教ともいきパートナーズが協力した企業見学バスツアー。
自治体等が手配したバスに各コース高校生10~12人、大学生2~3人が乗り込み、午前と午後に分けて1社ずつ訪問した。
コースごとの受け入れ企業は次の通り。①村田農園・イーコット(久御山町)②須河車体・アストム(宇治田原町)③アドバン理研(八幡市)・西山ケミックス(宇治市)④新晃自動車工業(久御山町)・アクア(京田辺市)⑤コーデンシ・ヒガシ弦楽器製作所(宇治市)⑥ジェイ・エス・ピー(京都市)・中島工業(城陽市)
この中、宇治田原町役場・新庁舎北側の新市街地に広大な新本社工場を構え、昨年7月から操業している㈱須河車体では、須河貴之常務取締役が「私たちが手掛ける特殊車両・はたらくクルマたちが、どのように造られているのか、どんな思いで造っているのか…肌身で感じ取ってもらいたい」と、生徒たちを迎えた。
同社は清涼飲料水などを運ぶ「ボトルカー」の国内シェア60%超。このほか移動電源車、レッカー車、救助工作車、タンクローリー、清掃車、現金輸送車、起震車など多種多様な特殊車両を製造しており、最初の会社説明会では「コミュニケーションを通じた提案型営業と、お客様の要望に応える高い製造技術、そして多品種少数生産ノウハウが当社の特長であり、強み…とアピールした。
また、アットホームな社内のムード、社会貢献活動なども紹介。新名神高速道路や都市計画道路宇治田原山手線が開通することにより、町とともに発展していく…と強調したが、同社の課題もしっかりと伝えた。
▽コロナ禍や海外情勢による受注の波(第3の事業を柱に据えなければならない)▽現状では通勤時間帯に激しい交通渋滞がある▽男性の育休取得実績はこれまで1人(法改正の周知と企業風土の改革が必要)▽所定外労働時間は月平均19時間だが、部署間で偏りがある。
この対応に生徒たちも安心感を抱き、清潔感あふれる広い社内や近代的な製造現場を見学する目が輝いた。
今回の企業訪問後には事後学習も予定。成果報告会も開くことにしている。