お茶、コーヒーの書籍を久御山町に寄贈/共栄製茶
久御山町の内田教育長へ本を手渡す共栄製茶㈱の森下代表取締役(左)

「森半」ブランドで親しまれる1836年創業の共栄製茶㈱=本社・大阪市北区=は、久御山町立3小・1中学校と町立図書館に、お茶とコーヒーについて解説された書籍50冊が寄贈された。森半の公式キャラクターも登場し、子供でもわかりやすく、親しみやすい内容。26日、同町役場で寄贈式が行われた。
同社のグループ会社でコーヒーの製造・販売を行う共栄フーズが1989年に同町市田に移転していることや、同町が推進する「まちのにわ構想」のプロジェクトメンバーを担う社員がいることがきっかけとなり、地域貢献の一環で届けることになった。
本のタイトルは「森のくま半といく!お茶・コーヒー探検~学校では教えてくれないお茶・コーヒーのこと~」。社内報「森半茶論」の作成経験を活かして立ち上げられた同社の出版プロジェクトチームが2020年から2年をかけて制作した。
構成は「お茶編」と「コーヒー編」に大きく分類。内容、表現をできる限り簡単にし、1つのテーマを見開き(2ページ)で完結させた。
子供にも興味を持ってもらえるよう、難しい漢字、専門用語、人名にはルビをふり、キャラクター、イラスト、写真、図表も多用。子供から大人までが楽しく読めるよう工夫した。全ページカラー。
内容は、お茶とコーヒーについての学びを深めようとする好奇心旺盛で素直な性格のクマ「森のくま半(森半の公式キャラクター)」、宇治巨椋池生まれで地元で生産されるお茶やコーヒーに詳しい物知りな長老カエル「ケロじい」、元気でしっかり者のウサギ女子「兎茶姫(うさひめ)」といった3体のキャラクターが、お茶とコーヒーを巡る探検を展開。くま半と兎茶姫が、ケロじいから知識を授かる様子を読み進めながら、読者も一緒に勉強できるものとなっている。
この日の寄贈式には、共栄製茶㈱から森下康弘代表取締役、西坂太取締役社長、立開康司取締役、中林彩子さんのほか、共栄フーズ㈱から伊藤真二取締役社長が出席。森下社長が内田智子教育長に本を手渡した。
寄贈を受けた内田教育長は「学年が進み興味が変わっても、また違う視点で学べる充実した内容。末永く活用させて頂きます」とお礼の言葉を述べ、「どんどん引き込まれ、あっという間に読み終わりました」と、感想も述べた。
この本が配架される町立図書館の田島三貴子館長は「家庭でも話題が広がれば」と、喜んだ。

寄贈された「森のくま半といく!お茶・コーヒー探検」

出版プロジェクトリーダーの立開取締役は「ペットボトルのお茶がよく飲まれているが、お茶を急須で淹れて飲むなど、本格的にお茶とコーヒーを味わってもらいたい。お茶に関するブック本や解説書は、専門的で大人向きのものが多い。この本はわかりやすい内容になっているので、子供にも読んでもらい、楽しんでもらいたい」と話した。
町は、この本を町立3小・1中学校の図書室と町立図書館に配架するほか、小学3年生以上の各クラスの学級文庫にも並べ、調べ学習などにも活用することにしている。