8日に放送が始まるNHK大河ドラマ「どうする家康」。この好機を逃すまい―「家康ゆかりの地」活性化事業を立ち上げた京田辺市と市観光協会(田宮正康会長)は、年始早々、デジタルスタンプラリーを始めるほか、ドラマ放送が続く年内は、市街地、バスなどで宣伝盛んに、停滞する地域経済にも刺激を―と、アピールに努める。
ドラマ放送の追い風を受け、地元が舞台とされる家康の「伊賀越え」を取り上げ、観光誘客と交流人口の拡大を狙う「ゆかりの地活性化事業」。
市は市議会12月定例会に提案した今年度補正予算の中、徳川家康ゆかりの地活性化事業に400万円を盛り込み、市観光協会は主に取り組みを進める。
昨秋、初開催した市民まつりで、同協会と、地元ゆかりのプロデューサー・鈴木智博さんがマネジメントする戦国魂(だま)のブースを並べ、鎧・甲冑姿の武将隊もPRをスタート。
ドラマの開始と歩調を合わせ、10日(火)開始(~3月23日)のデジタルスタンプラリーでは、市民や市外在住者に家康が通り過ぎた「伊賀越え」を知るきっかけにしてもらおうと、いわれ(伝承)がある、に加え観光名所を合わせた8カ所を選定し、すべて回ってスタンプを集めて―と、呼び掛けている。
開始前にかかわらず、「既に100以上のアクセスがある」と好感触を得る。
市内運行バス車内に広告を掲出し、観光案内所がある玉露庵(市商工会館ビル1階)では10日に甲冑展示など戦国バージョンに模様替えする。
また、合計100の幟旗を主要駅と周辺、公共施設などに掲げ、ムードを盛り上げる。
スマホを操作し参加できるスタンプラリーの景品は、戦国魂デザインの伊賀越えパッケージが装う㈱舞妓の茶本舗の商品、特製クリアファイルも取り揃える。
ガチャが当たれば、徳川軍旗スポーツタオル(2種類・各10人)をもらえるほか、2連ガチャのもう一方には、家康・本田忠勝・穴山梅雪などのレアな戦国魂デザインキーホルダーなども。
絵巻作家として知られる墨絵(すみえ)師の正子(おかず)公也氏がデザインした武将絵が宣材に彩りを添える。
同協会の松尾憲雄専務理事は「バス広告などでアピールを強め、まず地元の人に家康と地元の縁を知ってもらいたい。そして、市外の人にも来ていただけるようになれば」と期待を寄せる。
約1年続くドラマの放送期間中、玉露庵や主要駅・周辺、バス車内など市内各地を「伊賀越え」に色濃く染め、市民への浸透を図り、観光・経済など市内外の活性化を狙う。
15日(日)の午前11時・午後2時から各20分、アル・プラザ京田辺1階セントラルコートで「武将隊戦国つつじ」が伊賀越え「草内の渡し」ステージを繰り広げる。