和装 彩り 文化を対外発信/宇治中
2年生がオンライン経由で地元や日本の文化をカナダの同世代に伝えた

宇治中学校(不破真紀校長)の2年生172人は16日、市の友好都市であるカナダ・カムループス市の高校生たちとオンライン交流に励んだ。和装や生け花など日本文化に親しんだ成果を対外発信しよう―と、生徒と教員の情熱が実を結び、十代半ばは国際人の夢を膨らませる。
宇治中では今年度、和装の着付け体験をはじめ、生け花などわが国古来の文化に触れる機会を提供。2年生たちが長年養われてきた文化に触れ、和の自覚も増した。
他方、英語を学び、総合的な学習「宇治学」で古から続く地元ならでは、の文化理解も深めた。
同校では市教委に頼んで、友好都市カムループス市の同年代とのオンラインを介した交流をこの日に実現。前日の試行通信ではすべてクリアとはいかず、遠隔での異国との調整も不明な部分が少なくなかった。
そして当日、モニターの前に学年を代表する生徒11人が顔を揃えた。カナダ現地と5クラスと通信し、生徒たちは4人ほどで構成したグループごとに調査・研究した内容を一人ずつプレゼンテーション。日本や京都、宇治、四季、抹茶、和菓子、城、温泉、アニメ、コミックなどをテーマに、これまで学んだ英語を駆使して分かりやすく伝えよう―と頑張った。
朝早くから不破校長も手伝い着付けした女子生徒も淡い彩りを添え、モニターに映し出されるカナダの高校生とコミュニケーションを深めた。
各教室から質問も寄せられ、ここでも両国を結んだオンラインのやり取りを活発にさせた。
司会進行も務めた石井大翔さんは「日本で習っている英語と、海外で使う英語は全然違う。聞く英語は、分かりづらかった。宇治茶のいろんな種類を伝えたけれども、力のなさを感じた」と心境を明かしながらも「これからどんどん海外に行ってみたい」と声を弾ませた。