宇治市立槇島中学校(不破真紀校長)で、1年生76人を対象に、避難所体験学習が開かれた。生徒たちは、講演や救援物資の搬入体験を通し、防災・減災への意識を高めた。
この試みは「宇治学」の一環で、今年で7年目。災害時に中学生として何ができるのかを考え、実践する力を育むのが狙い。コロナ禍以降は、従来行っていた宿泊実習や炊き出しは取りやめとしている。
9日に行われた学習では、地域防災に携わる西山正一さんの講演に続き、市危機管理課の職員が、持ち出し袋運用ゲーム(МUG)と避難所運営ゲーム(HUG)を担当。災害対応のシミュレーションを通し、防災への主体的な取り組みを体験してもらった。
このうち、MUGゲームは、5~6人のグループに分かれ、災害時の非常袋に何を入れるかを決めるもの。16個の品目カードの中から重さ3㌔以内で選ぶ指示が出ると、生徒たちは膝を突き合わせて相談を始めた。京都文教大学の学生ボランティアもゲスト参加した。
答え合わせタイムでは、飲料水をはじめ、医療品、災害情報を知る携帯ラジオと電池、バケツや雨具の代用にもなり使い道が多いポリ袋など、ほぼ「必須」といえる品目の紹介があった。
担当者は「避難所へ行くために家を留守にする場合、空き巣被害が多く報告されているので、貴重品は必ず携行して戸締りを。自助・共助・公助のトライアングルで災害に立ち向かうことが大切です」と呼び掛けた。