任期満了に伴う井手町長選挙および欠員2人に伴う井手町議会議員補欠選挙は13日、投開票された。町長選では、元町議会議長で無所属・新人の西島寛道氏(49)が予想通りの強さを発揮し、元町議で無所属・新人の谷田みさお氏(65)の追随を許さない大差で初当選を果たした。
20年ぶりの選挙選突入、新人同士の戦いとなった町長選。西島氏は汐見町政の継承を掲げ、人口減少対策として、国・府と協調し城陽井手木津川バイパスの早期完成、その周辺への宅地造成、また、雇用増や税収アップにつながる企業誘致などを訴えてきた。楽観論を引き締めて圧勝を狙い、汐見明男町長や地元代議士らの応援も得て、2227票(得票率65・65%)を獲得し勝利した。
谷田みさお氏は町政を変えることを打ち出し、隣町にも行ける便利なバスを走らせる、災害時の避難所に冷房などの設置を、学童保育の無料化を―などの政策をアピールしてきたが、及ばなかった。得票数は1165票(得票率34・35%)だった。
町長選の当日有権者数は5951人。投票数は3449。投票率は57・96%で、過去最低だった2003年の66・12%を8・16ポイント下回った。
■この戦いを誇りに思う/町長選勝利の西島氏
井手宮ノ本の西島陣営事務所では選対本部の中谷英輔会長が午後9時20分、勝利宣言を行った。
支持者ら約100人が参集する中、西島氏が到着し万歳三唱。現職の汐見明男町長をはじめ宇治・城陽・京田辺・八幡・宇治田原・久御山・南山城村など近隣市町村の首長、地元府議らも高らかに声を合わせた。
「これで安心」と述べた汐見町長は「まず2期8年は人脈づくり。本格的なまちづくりのため5期20年頑張ってもらいたい。長になれば誘惑が出てくる。断りにくい方からの絡みごとも出てくる。ダメなものはダメだ…とハッキリ言わなければならない」と訓示ともいえる熱きエール。
続いてマイクを握った西島氏は「この戦いは、これからの井手町をどうしていくのか…を選択していただく選挙でした。その結果、汐見町政を継承し、国・府・市と協調しながら豊かな自然、利便性、快適性とが共存する新しいまちづくりを住民の皆様は選ばれた」と述べるとともに、「各区の理事、親族、友人の皆様から渦が大きくなった。現職の議員の皆さん全員が私の選挙カーに乗っていただき、多くの先輩議員も駆け付けてくださいました。本当に心強かった。このような戦いができたことを誇りに思います」と感謝の意を伝え、「これから全力で頑張ってまいります」と力を込めた。
■木村、谷田両氏が当選/井手町議補選
一方、新人3氏の争いとなった井手町議補選では、木村健太氏(42)=無所属=、谷田健治氏(70)=共産=の2人が初当選を果たし、加賀山睦氏(70)=無所属=は涙をのんだ。
木村氏は西島寛道氏の後継であるとともに、現消防団南区支部長の実績などから最も多い支持を集めた。谷田氏は「谷田みさおの議席を引き継ぐ」とし、隣町にも行ける便利なバスを―などの政策をアピールした。
町議補選の投票数は3448、投票率は57・94%だった。