城陽市富野堀口にある浄土宗・佛向山正行寺(池野亮光住職)で23日、地蔵盆に合わせた「万燈供養」が行われた。地域の子供たちが手作りした灯籠にLEDで色とりどりの明かりが灯され、境内を幻想的な雰囲気に包みこんだ。
正行寺の本堂や境内には、子授け地蔵や六地蔵尊など多くの地蔵さまが祀られている。
池野住職によると、コロナ禍の前までは、この時期に「縁日」主体の地蔵盆を催してきたという。
長池まちづくり協議会や堀口・南清水地域など近隣では、自治会等主体の地蔵盆はあるものの、東富野地域では行われておらず、池野住職は「地元の子供たちに、お寺に参るきっかけになれば…」と、手作り灯籠での「万燈供養」を企画した。
そのヒントは、大阪市天王寺区下寺町の松屋町筋で数年前から行われている「地蔵盆献灯会」から得た。この通りには、浄土宗のお寺が23カ寺もあり、地蔵盆には法要のほか、子供向けにお菓子や花火がもらえる「スタンプラリー」や世界平和、コロナ終息を願う「灯籠の点灯」が行われている。
正行寺では、午後1時から本堂で「おつとめ」が行われ、事前申し込みした地元の小学生ら約40人が2部制で手作り灯籠のワークショップに挑戦。お寺で用意したキットを使って、児童たちは高さ20㌢、幅・奥行10㌢の手作り灯籠を作り上げ、星など様々な模様の切り絵を周囲に張り付けて完成させた。
そして午後7時、池野住職による本堂での「おつとめ」の後、境内で手作り灯籠や無数のLEDロウソクが灯され、檀信徒総代の森田重俊さんらも子供たちの健やかな成長を願っていた。