1978(昭和53)年夏に始まった「城陽サマースクール」が30日、市福祉センターで開かれた「春事業」をもって46年の歴史に幕を閉じた。
同スクールは障害を持つ小・中学生が春・夏・冬休みなどの長期休業中、家に閉じこもることなく、学校や地域を超えた仲間づくりを取り組んでもらうことを目的に、保護者らが中心となってスタートした。
多い時は、50人以上の登録児童・生徒、運営を支えるボランティアも200人超の時代もあったが、近年は、放課後デイサービスといった居場所づくりの施策が充実。さらに、新型コロナウイルスの影響で、同スクールの活動が3年間ストップしたことを引きずって、保護者間で引き継いできた役員のバトンタッチができなくなるなど、課題に直面。苦渋の選択で、今年度末で活動を終了することになった。
「ありがとう、城陽サマースクール」と銘打った閉校式では、師橋恵実行委員長が「これまで支えていいただいた多くの方々に感謝します」と挨拶。来賓の吉村英基・市福祉保健部長(市長代理)、平松志津江・市社協会長がこれまでのサマースクールが果たしてきた意義などを強調しながら挨拶し、市教委の北澤義之教育長・市民生児童委員協議会の田村順代会長、市心身障害児者育成会の濵村香織会長、城陽ボランティア協議会の中村俊雄会長も一言ずつ参加した児童・生徒らに励ましの言葉を送った。
また、同スクール発足当時、市社協職員として運営に携わった津止正敏・立命館大教授が思い出を回顧しながら、これまでの歩みを紹介。最後は、城陽市内を中心に演奏ボランティアを展開する団体「ドレミちゃんおんがくかい」のメンバーが、集まった約40人に楽しい時間を提供。笑顔で活動を締めくくった。