世界遺産・宇治上神社(宇治市宇治山田、宮村徹宮司)の還幸祭が5日に執り行われ、同神社を氏神にしている槇島東地区から神輿(みこし)が巡行。触れ太鼓と威勢の良い掛け声が響いた。
家内安全や豊作を祈願する祭礼。
コロナ禍による3度の「居祭り」を経て、4年ぶりとなった昨年の巡行から、神輿飾りの〝結び〟なども、しっかり継承されており、3日の神幸祭では神社奉賛会の氏子らが、仁徳天皇の御霊を乗せた神輿を煌びやかに飾り付けると、鳳凰が描かれた鳳輦(ほうれん)には菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)の御霊を移し、お旅所のある槇島集会所(槇島町北内)まで巡行した。
祭礼を盛り上げる真木島「しままつり」は今年も取り止めたが、還幸祭には氏子の子供たちや校区の北宇治中学校の生徒たちも含め、白いハッピ姿の約150人が参加。
地区内を練り歩いたあと、宇治川右岸上流の宇治上神社に向けて出発し、鮮やかな新緑に包まれる宇治橋の上を颯爽と進んだ。【写真】
そして午後2時前、緑が映える木漏れ日を受け、キラキラと輝く神輿が境内に到着。
宮村宮司の導きで、総代や奉賛会の役員らが順次、玉串を奉奠し、本殿へと厳かに御霊が戻された。