現・新一騎打ち スタート/久御山町長選
支持を訴える両候補

今後4年間の舵取り役を決める久御山町長選挙が20日に告示され、5日間の短期決戦が幕を開けた。元町議で新人の中井孝紀氏(57)と、4期目を目指す現職の信貴康孝氏(59)=自民、公明、立憲民主推薦=がともに無所属で立候補を届け出て、現職と新人による一騎打ちが確定した。両候補はそれぞれの選挙事務所で開かれた出陣式で「第一声」を放ち、街宣へ。熱き訴えを響かせた。
立候補届け出の受付は、午前8時30分から町役場5階会議室で行われた。届け出順は抽選により、中井候補、信貴候補の順に。その後、両陣営の運動員は選挙運動に必要な資材を受け取ると、足早にそれぞれの選挙事務所で行われる出陣式へ向かった。
決戦の本拠地となる選挙事務所前で両候補は、詰め掛けた支持者らを前に、必勝へ向けて力強く第一声。盛大な拍手を浴びながら選挙カーで町内へ繰り出した。
今回の町長選では、3期12年の実績と知名度を背景に信貴候補がこれまでのように圧勝を飾るのか、あるいは多選の弊害を強調する中井候補が現職の厚い壁を突破するのか、直近3度の選挙戦とは様相が異なる選挙戦に関心が高まっている。
出生数が激減し、来年には団塊世代が後期高齢者となる全国的な少子高齢化問題や人口減少問題、事業者や庶民の家計を襲う物価高、年々高温化する夏の猛暑、自然災害への不安は、久御山にも例外なく暗い影を落としている。町長にはこうした問題にも向き合いながら、町内では、コロナ禍で希薄化した人と人との絆の再構築、南海トラフ巨大地震や水害などに対する防災、子育て・教育支援、御牧地区や新市街地(みなくるタウンで)の住環境整備、交通渋滞の解消、公共交通の利便性などの多くの課題にも対処していく手腕が求められている。
両候補は24日までの5日間、激しい舌戦を繰り広げる。有権者の審判を仰ぐ投開票日は25日。

■内田孝司氏が無投票当選/町議補選
欠員1を補う久御山町議会議員補欠選挙も20日に告示され、無所属で出馬を表明していた元町議の内田孝司氏(71)=東一口大島=のほかに届け出はなく、無投票が確定した。内田氏は今月25日(日)に開かれる選挙会を経て正式に当選人となる。