秋期特別展「縁(えにし)を結ぶ―浄土と源氏物語の情景―」/1月13日まで・平等院ミュージアム鳳翔館

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平等院境内にあるミュージアム鳳翔館で、秋期特別展が開催されている。
テーマは「縁(えにし)を結ぶ‐浄土と源氏物語の情景‐」。浄土信仰と源氏物語に関連した、平安時代から江戸時代までの作品を中心に紹介。仏と人、人と人が縁を結ぶ様子に思いを寄せ、人と社会が縁を紡ぐ世の中に願いを込めている。
源氏物語では、前世からの因縁を意味する「宿縁」や、仏事が繰り返し意識されている。極楽に生まれ変わりたいという信仰の表れと見て取れる。
Ⅰ期(~11月17日)は、「近世以前の阿弥陀来迎図と源氏物語絵」。

「阿弥陀聖衆来迎図」(平等院浄土院蔵、室町時代)

「阿弥陀三尊来迎図」(平等院浄土院蔵、江戸時代)と「阿弥陀聖衆来迎図」(同、室町時代)は、共に初公開。前者は浄土宗開祖法然上人の浄土信仰に基づく姿。後者は平安時代以前の九品来迎図の表現を留めている。
源氏物語絵では、「宇治十帖」(同、天木宗仲、安土桃山時代)が初公開。遠山や、宇治橋、宇治川を描くとみられる。
Ⅱ期(11月19日~12月15日)は「近世の阿弥陀来迎図と源氏物語絵の様相」。
初公開の「阿弥陀来迎図」(同、江戸時代初期)は、大和絵の絵師・土佐光吉の筆。「源氏物語切・初音」(平等院蔵、室町時代、伝三条西実隆筆)なども初公開だ。
Ⅲ期(12月17日~来年1月13日)は「阿弥陀二十五菩薩来迎図と源氏物語絵の諸相」。
源氏物語絵では「源氏歌留多・匂宮」(平等院浄土院蔵、二代歌川国貞、江戸時代)などが初公開となる。
このほかⅠ・Ⅲ期では、「トピック展示・現代に息づく源氏物語」として通路コーナーで、漫画家・桑田二郎(旧名次郎)氏の「源氏物語」原画、書家・右近正枝氏による源氏物語の写し書きも展示されている。

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