宇治市歴史資料館(家塚智子館長)で、企画展「ちょっと昔の街とくらし おとぎ電車が走った頃」が始まった。
「おとぎ電車」は、1950年から60年までの10年間、宇治川の渓谷を走っていた列車。志津川発電所・大峰堰提間の3・6㌔を約25分かけて進んだ。ドイツのライン川にちなんで呼ばれた「宇治川ライン」観光の一翼を担った。宇治川ラインの渓谷美は、50年の日本観光地百選「河川の部」で首位を得るほど人気だった。
展示では、おとぎ電車の「バンビ号」「むかで号」2代の手作り模型、宇治川ライン周遊コースを紹介した「宇治・宇治川ラインパンフレット」(1957)、車内外の写真パネルなどがある。
加えて昭和20~30年代の暮らしの道具も。真空管ラジオやレコード、電気アンカを展示。雑誌「暮らしの手帖」の、見開かれた第3号(1949年4月1日発行)の記事では、今では普通になったダイニングが、「台所で暮す」と題し、新しい生活スタイルとして提案されている。
そのほか、来年1月の「二十歳のつどい」に合わせ、20年前のゲーム機、ゲームソフト、映画パンフレットなどのコーナーもある。
2025年2月9日(日)まで開催。月曜日、12月28日~1月3日は休館。1月13日(月・祝)は臨時開館する。午前9時~午後5時。観覧無料。