城陽市長選(8月31日告示、9月7日投開票)に向け、府OBで約2年間、同市副市長を務めてきた村田正明氏(63)=宇治市五ケ庄=が1日、市産業会館で記者会見を開き、正式に出馬することを表明した。奥田敏晴市長後継の立場で出馬する意向。村田氏は「新名神の開通へ向けて動き出した大型プロジェクトをしっかり完成させたい。市民の皆さんに住んで良かった、これからも住み続けたいと思っていただけるような市政を目指したい」と意気込みを述べた。
村田氏の出馬会見には、自らの後継者と位置付ける奥田市長、相原佳代子府議(府民ク)=立憲民主公認=、小松原一哉(自民)・並木英仁(公明)・上原敏(みらい城陽)の各市議らが出席。これまで奥田市政を支えてきた自民・公明・立民・国民の4党体制で、村田新市長誕生へ結束することを印象付けた。
日本商工連盟城陽地区の堀井美郎代表世話人の呼び掛けで開かれた会見だが、この日は代わって小松原市議が司会進行。まず奥田市長が挨拶に立ち「去る7月23日の(今期限りでの引退)会見では、参院選や府議補選の余韻もあり、はっきりと(後継者について)お伝えできなかったが、本日、様々な要件が払拭でき、村田副市長に後継者として市政を受け継いでいただきたいという思いをお伝えさせていただくタイミングがきた。私にいただいた厚意をどうか村田副市長にお寄せいただくよう(市民の皆さんに)お願い申し上げたい」と切り出した。
続けて、村田氏は「(府を退職し)理事として城陽市に寄せていただき3年余り。副市長として、奥田市長の指導のもと、まちづくりの推進に一緒になって取り組ませていただいた。その成果の一例がアウトレットモール、基幹物流施設。これら大きなプロジェクトが動いており、(新名神の開通が)4年~6年遅れるこの期間をどのようにまちづくりへ有効に生かしていくか…動き出した流れを止めることなく、しっかり完成させたい」と決意の一端を述べた。
具体的な政策は「後日、改めてお伝えしたい」と話した村田氏。だが「東部丘陵地開発だけでなく、市民に住みやすさを実感してもらうことも重要」と述べ、「街中を含めた市域全体で市民の皆さんに『まちが変わったなあ』と実感してもらえる施策に取り組む」と強調した。
9月の市長選に向け、正式に出馬表明したのは村田氏が初めて。共産党などが参画する団体「みんなで変えよう、いのち・くらし・防災城陽の会」=略・みんなの城陽=も市政刷新を目指して対抗馬擁立を断言。市長選予定候補者を公募中の「維新」や、7月30日に市選管が開いた立候補予定者説明会に出席した個人2人の動きにも注目が集まる。