街中を東西に貫く国土軸・新名神高速道路の大津~城陽の開通を4~6年後に控え、交通対策やまちづくり面で大切な4年間となる城陽市。その市政かじ取り役を決める市長選が31日告示された。現市長の後継者で無所属の村田正明候補(63)=自民、公明、立憲民主、国民民主推薦=、市民団体「みんなの城陽」が推す無所属の成清義之候補(70)=共産推薦=、告示前日に出馬表明した無所属の阪部晃啓候補(57)の新人3人は、真夏のような暑さとなった告示初日から街宣がヒートアップ。9月7日(日)の投票日へ向けて街中を駆け巡っている。
村田候補は、午前9時から寺田中大小の選挙事務所近くで開かれた出陣式で、「城陽市への熱い思いを選挙で訴えたい。私も3年間(理事、副市長として)お仕えしてきたが、奥田市長が12年間、取り組んでこられたNEW城陽。これを引き継ぐのか、ストップさせるのかが問われる。私は、しっかり継承・発展させる。ただ、副市長は知名度がなく、一人ひとりのお力を借りて名前を広めていただきたい。この1週間、全力で頑張っていきたい」と第一声。大拍手に見送られ、選挙カーで街中へ繰り出した。
成清候補も午前9時前から寺田市ノ久保の選挙事務所前で出陣式に臨み「市民の声を聞いて市政を進める新しい市政をつくる。物価高の中、市民生活そっちのけで大型事業、土木偏重の市政が続けられている。私は3つのプランを約束している。1つ目は地下水80%利用の城陽の水道を守る。2つ目は市民の暮らしを守るため、緊急の生活支援、国保料等の引き下げ、予約制乗り合いタクシーなどを実行したい。3つ目は教育・子育ての充実。18歳までの医療費無料化や給食無償化に踏み出す」と、市民の暮らし重視の政策転換を訴えた。
阪部候補は、出陣式はせず、立候補の届け出の後、いきなり市内で街宣。午後2時30分ごろには、市のランドマーク・文化パルク城陽北側でスポット演説に立ち「何よりも、子育て負担ゼロ。若い世代が転出しないよう、子育てしやすい環境をつくることを一番に考えたい。若い人が多く住めば、まちは活性化し、高齢者もサポートされることで元気になる。ここ文パルも雨漏りがしている。小さなことにも目を向けて対応したい。寺田生まれ、寺田育ちの私にどうかお力を貸してください」と呼び掛けた。
■5人出陣「2人落ち」の戦いに/城陽市議補選
城陽市長選と同じく31日に告示された市議補選(欠員3人)=9月7日投開票=には、事前の予想通り共産党公認の元職・谷口公洋候補(71)、立憲民主党公認の新人・下村牧子候補(47)、無所属新人・井上和子候補(65)、自民党推薦の無所属新人・池田憲司候補(45)、日本維新の会公認の新人・辻田ひかる候補(32)が立候補の届け出を済ませ、5候補による「2人落ち」の激戦に突入した。