環境問題 あなたの声を/立命館宇治高生
オンライン交流会を楽しみにする(左から児玉さん、中山さん、間宮さん、小林さん)

地元のコミュニティ放送局「FMうじ」の番組内で地球温暖化対策の情報を伝えている立命館宇治高校の生徒たちが、環境問題を扱った映画の上映会と交流会にオンラインで28日(土)に参加する。情報の受け手からの声を今後の取り組みに生かそうと、双方向のコミュニケーションの深まりに期待を膨らませている。
交流会などに取り組むのは、立命館宇治高IMコース3年の児玉粋さん(18)=京都市=、中山詩織さん(18)=同=、間宮志帆さん(17)=奈良市=、小林美玖さん(18)=生駒市=。
4人は授業のカリキュラムで1~2年時に1年間、カナダやニュージーランドに留学し、当地で浸透している地球温暖化防止の草の根活動に触れてきた。
環境問題への見識を深め、FMうじで8月から、夕方の番組「Zoom Up」(午後4時50分~午後5時50分)の金曜日に約10分のコーナー「RIT‘S ECOTIME」を担当。宇治の地元情報や留学経験を生かして世界の出来事を織り交ぜ、地球温暖化対策の取り組みやエコ情報を若者の視点で発信している。
コーナーは生徒たちが企画・制作し、パーソナリティを務める。これまで「COOL・CHOICE」「地球温暖化問題」「プラスチックごみ問題」を放送。宇治川河畔で豪雨によって裏山が崩れた話題から地球温暖化を考察するなど地域性を大切にし、取材方法も工夫してきた。「取材したことからどう意見を組み込むかが難しい」という。
番組開始当初から、一方的な情報発信にとどまらず意見交流ができる場を模索。FMうじの提案を受け、コロナ禍でも開催できるオンラインでの映画上映と交流会を企画した。
上映作は、気候変動の危機に立ち向かう活動家たちの軌跡を描いたドキュメンタリー「気候戦士―クライメート・ウォーリアーズ」。自分と似た境遇の人が行動を起こす「〝自分事〟として観られる」ストーリーに共鳴したという。
当日は、ビデオ会議システム「Zoom」を活用。映画の上映後、立命館宇治のメンバーと参加者が5人ほどのグループに分かれてオンラインで意見交流をする。
新たな試みに、メンバーは「どんな人が環境に興味を持ち、集まって声を聞きたい」「参加者がどんなことに興味を持ち、どんな環境問題に興味があるか知り、今後の放送に反映したい」などと話している。