昨年度のイチジクウイーク「スタンプラリー」の賞品として人気を博した「きょうと城陽応援大使」の一人、作家・望月麻衣さんによる書き下ろしイチジクエッセイ付き返礼品が、城陽市ふるさと納税返礼品に加わり注目を集めている。旅籠屋「利兵衛」が登録したもので、濃茶バターケーキ(寄付額9000円)と青谷の梅・城州白を使用したクラフトビール(寄付額7000円)とのセットで各20個限定。望月さんのファンには、たまらない返礼品だ。
望月さんは、北海道出身で城陽市在住。2016年にミステリー小説「京都寺町三条のホームズ」で京都本大賞を受賞するなど、今後の活躍が期待される女流作家でもあり、同市は18年に「きょうと城陽応援大使」に任命した。
その望月さんの協力を得て、昨年度のイチジクウイーク「スタンプラリー」の賞品となったのが、書き下ろしのイチジクエッセイ。その時は、運よく当選した50人にサイン入りでプレゼントされた。
望月さんのファンにとっては、二度と手に入らない本として残念がられたが今回、市内の老舗・和菓子店「松屋」の新ブランド・旅籠屋「利兵衛」=寺田東ノ口=が、もりた園厳選の高級宇治抹茶を贅沢に使用した「結・濃茶バターケーキ」と、城陽酒造で梅酒づくりに使用された城州白を活用したクラフトビール2本と組み合わせ、市ふるさと納税の返礼品として登録した。
いずれも限定20個限りですぐ「在庫なし」になる可能性もあり、望月さんのファンは急いで、市が活用する4つの主要ふるさと納税サイトから手続きするのがお薦め。
同市へのふるさと納税額は2018年に887件・3557万7000円と最高額を記録したが、国が「返礼品は、寄付額の3割以下」「総務大臣が定める基準に適合する地場産品」などと示したため、昨年は321件・508万4000円まで落ち込んだが、今年の寄付額は18年度並み(約3500万円)まで回復する見通し。
ただ、昨年に市民2220人が約1億8000万円を他の市町村にふるさと納税し、国から入る交付税補填や返礼品代、送料を加味した影響額を算出すると約1600万円のマイナスとなるため、同市では「まずは差し引きゼロとなる年間寄付額4000万円を目指したい」と意気込んでいる。
なお、ふるさと納税で希望する市町村に送った寄付金は、翌年度の個人市民税から控除されることになっており、自己負担額は実質2000円。全国の自治体では、魅力ある返礼品(地場産品)をインターネットのサイト等でアピールし、合わせて我がまちのPRに努めている。