みんなで汗 山城大橋 健全に/城陽署・府など
山城大橋東岸の城陽市側河川敷でコンクリート壁全面を覆う落書き消しに努める参加者たち

1枚の割られたガラスをそのままにしておくと、さらに割れたガラスが増え、やがてまち全体が荒廃してしまう―という「割れ窓理論」(ジョージ・ケリング犯罪学博士)に基づいた城陽署(内海英明署長)などの府民協働防犯ステーション活動が26日、山城大橋橋梁下で行われた。
割れ窓理論の実践のうち、今回は「ビューティフル・ウインドウズ運動」を実施。
この日朝、城陽・田辺署員や府職員のほか、地元の防犯ボランティア、NPO法人京都割れ窓理論実践委員会のメンバーら約35人が参集し、川を挟んだ京田辺側1カ所を含む山城大橋の橋台と橋脚の合計5カ所を侵す落書き消しに爽やかな汗を流した。
府管理の山城大橋は国道307号を成し、全長540㍍、幅24㍍の朱塗りのランドマーク。
砂地土壌に恵まれた茶畑が広がる河川敷の橋脚付近では近年、バーベキューを楽しみ、ごみを放置したまま帰る無法者も続出。
それと並行して、コンクリート壁にスプレーなどを使って落書きを広げる輩も横行している。
府などは、今年のゴールデンウイーク直後、ゴミ拾いを呼び掛け、実施した。
相乗して浸食を広める落書きをクリアにしよう―と、時機を得た。
数々の現場を踏む同法人のスタッフが手ほどき。

ライトグレーのペンキで落書きを消し去った

城陽・京田辺に手分けした参加者たちがローラーを操りライトグレーのペンキを塗り重ね、落書きを一網打尽に。
予定よりスムーズに工程を済ませ、1時間短縮の作業完了後、城陽側河川敷で労をたたえ、記念撮影に納まった。
府山城北土木事務所の畑中直人主査は「今後も、皆さんと協力する美化運動を続けたい」と、官民協働の実践運動をアピール。
府は2008年度から商店街やPTA、ボランティアなど地元と力を合わせた落書き消しや貼り紙撤去などの実践運動を進めている。