城陽LPガス協会(安井清会長)は16日、民間で防災協定を結ぶ岡山県真庭市の特産・高級ブドウ「ニューピオーネ」の入荷2年目にあたり、城陽市私立保育園連盟(石田實会長、5園)の園児たちに、旬の味わいをプレゼントした。真庭市は、元京都府副知事である太田昇市長が3期目の市政の舵取りを担っているまち。「災害に強い」と言われるLPガスの協会同士は、いざ災害時に互いのまちを助け合う絆が構築されているものの、最も大切なのは「日ごろのお付き合い」と、昨年から城陽側が真庭市の特産果物を仕入れ、市民レベルの幅広い交流へつなげる考えだ。
城陽LPガス協会と岡山県LPガス協会真庭支部は2013年7月に、大規模災害発生時の救援活動に関する覚書を締結。どちらかのまちが不幸にも被災した場合、協会員がLPガスボンベや炊き出し用コンロなどを積み込んで互いのまちへ駆け付ける協定を結んでいる。
その後、真庭支部の役員らが城陽市を訪れ、災害に強いLPガスの普及に向けて安井会長を講師に、文パルで研修会を開くなど防災意識の高揚と交流を深めた経過がある。
そして昨年からは、真庭市が誇る特産の高級ブドウ「ニューピオーネ」を城陽市の協会側が入荷して、市民に広く紹介することで互いのまちの絆を深める取り組みを展開している。
16日、社会福祉法人城陽福祉会・里の西保育園(石田麗子園長)で開かれた寄贈式には、同連盟に加盟する5園の理事長や園長らが勢揃い。立会人として城陽市の今西仲雄副市長、市議会の谷直樹議長や乾秀子副議長らも出席した。
5歳児「ゆり組」の代表園児22人を前に、安井会長は「真庭市は果物王国で、木材でも有名なまちです。経済交流のもと、特産ピオーネを市民の皆さんに販売させていただきます。ここにお集まりの皆さんには、ご賞味を」と趣旨説明を行った。
これを受け、石田会長は「コロナ禍でなければ、園児の皆さんとバスで自然豊かな真庭市へ行き、直接ブドウを採って食べたいと思っていましたが、それも難しく、防災に熱い思いをお持ちの安井会長のご厚意に感謝したい」と、お礼の言葉を述べた。
続いて、来賓の今西副市長は「まずは保育関係者の皆さんにはコロナ禍の中、しっかりと子供たちを保育いただいていることに感謝申し上げます。ガスコンロの寄贈や点検など安井会長は、日ごろから大変お世話になっており、防災に対して熱いハートを持ち、有言実行される方。昨年も紹介させていただいたが、ピオーネはイタリア語で『開拓』という意味。園児の皆さんには、元気で、明るく、未来を切り拓いていただきたい」と、次代を担う園児たちに期待を寄せた。
谷議長は「備えあれば憂いなし。今後もお互いの市の相互援助の輪が一層広がることを期待します」と、城陽&真庭の絆の深まりを後押しした。
そのあと、安井会長から5園の代表者や里の西保育園の代表園児に箱入りニューピオーネが手渡された。最後に、園児らは「ありがとうございます」としっかりお礼の挨拶し、安井会長に手作りの「花束」と「レイ」をプレゼントした。