宇治田原町立2小学校で19日と26日に、社会人ゲストを招く「子供の知的好奇心をくすぐる体験授業」が開かれ、6年生が町内にも広場がある化石をテーマに心を躍らせた。
京都大学名誉教授で層位・古生物学などを専門にする大野照文さんを講師に迎え、宇治田原小(加茂田実校長)では午前・午後に分かれて2クラス41人の児童が体験学習に取り組んだ。
白い髭をたくわえた大野さんは、児童たちの意見を引き出しながら打ち解けたムードを演出。
古生代に生きた節足動物の三葉虫(さんようちゅう)を取り上げ、「知ってる?」「見たことある?」「食べたことある?」と尋ね、関心を示した児童が「焼いたりすれば食べられる」「石になっているので食べられない」など素直な意見を発表した。
「5億~2億5000年前まで生きていた。どんな生き物で、どんなふうに暮らしていたかを考え、調べてみよう」の掛け声に従い、一人に一つずつ手渡された三葉虫の化石をまじまじと眺めた。
画用紙いっぱいにその姿を描写した児童は気が付いたこと、不思議に思った点などをメモ書き。
大野さんは「いじわる質問をいっぱいするねん。それが答えのヒントになる」とじっくりと観察する必要性を説いた。
「生きていたものが石になった化石」に実際に手で触れ、感じることに目を輝かせた児童たちが、リアルなもの、本物を触る面白さの一端に触れた。