宇治市白川の京都府農林センター茶業研究所(神田真帆所長)は6日、宇治茶の一番茶萌芽(ほうが)宣言を行った。例年よりも気温が低かったため、平年の宣言日(4月4日)より2日遅い発表となった。
萌芽宣言は、茶農家に対し、覆いや肥料のタイミングを計る材料としてもらい、霜害への注意や対策準備のため毎年行っている。現在、国内では同研究所のみが宣言を行っているという。
茶研で観測された平均気温について、1月は2・5℃(平年比マイナス1・1℃)、2月は2・7℃(同マイナス1・6℃)となるなど低い状態で推移し、発芽が遅れたとみられる。降水量は平年比で少なめだった。
神田所長は「萌芽宣言が例年より遅かったことで(摘採日も)遅くなると思われるかもしれないが、今後2週間は例年より気温が高くなる可能性があり、もしかするとペースとしては早まるか平年並みになるかもしれない。霜対策もそうだが、被覆のタイミングが遅れないように注意してほしい」と話した。