南山城地域は、このところ初夏を思わせる陽気が続き、散り切っていないサクラに加え、桃の花も見頃を迎えている。
ここ城陽市観音堂の果樹園では、濃いピンク色の桃の花が満開となり、道行く人々の目を楽しませている。
江戸末期から桃の栽培地として知られる観音堂地域だが、生産農家は現在13戸で、畑地も約2㌶を残すのみとなった。
生産農家のうち、萩本卓也さん(35)所有の桃畑7カ所計15㌃でも満開の花々が地元住民の心を和ませている。
品種は「清水白桃」「白鳳」を中心に5種類。今年は春先、夜の気温が低い日が続いたが、日中暖かい日も多く、平年並みに4月になるとともに開花。ここ数日は暑い日が続いたため、いくら桜より花持ちが良いと言っても見頃は今週半ばまでとなりそうだ。
今後は、桃の実を大きくするための間引きや6月中旬からは実の袋掛け作業を行い、7月中旬に早生品種から収穫をスタート。
7月末には晩生の「清水白桃」まですべての桃の収穫を終えるといい、萩本さんは「毎年、決まって注文される方に届けるとなくなってしまいます」と話す。