久御山町佐山の雙栗神社(中嶋茂博宮司)で31日、五穀豊穣や厄病除けを祈願する八朔祭(はっさくさい)が営まれた。夕刻からは境内に露店も立ち並び、晩夏の風物詩は人々でにぎわった。
「八朔」とは旧暦8月1日のこと。この日は世話になった人々に贈り物をする風習があり、神社では収穫の終わった早生米を神前に供える。
国の重要文化財に指定されている本殿では現在、改修工事が行われているため、神事はご神体が安置されている仮本殿前で執り行われ、責任役員や宮総代、佐山と林地区の自治会長が参列した。早生米や餅、鯛、卵、野菜、果物などを供え、神職が祝詞を奏上。京都府神社庁=京都市西京区=の山名麻衣録事が「浦安の舞」を奉奏し、参列者が順に玉串を奉納した。
直近2年間は新型コロナウイルスの影響で神事のみが執り行われたが、今年は3年ぶりに参道に露店が立ち並んだ。焼きそば、たこ焼き、から揚げ、くじ引き、スーパーボールすくいなど約30の店が軒を連ね、大勢の家族連れや子供たちが飲食や遊びに興じた。