お山の学校―宇治市立笠取小学校(小槌晶乃校長、18人)で6日、創立150年記念式典が行われ、児童と保護者、地域住民、来賓、教職員ら約100人が節目を祝った。
1873(明治6)年3月、東西両笠取村立として開校し、移築・新築を経て現在の校舎は3代目。
2001(平成13)年、府内初となる小規模特認校制度を開始。
全市域から児童を迎え入れ、山間地域の自然と人々の愛情もふんだんに受けながら、伸び伸びと生きる力を育んでいる。
はじめに、記念樹となるキンモクセイを花壇に植樹。
式は児童全員による「和知(わち)太鼓」で勇壮に幕を開けた。
登壇した新谷宏和・記念事業実行委委員長は「地域の温かさに触れ成長する児童の姿に感心させられる。卒業生、先生方からよき伝統が引き継がれる。夢と希望をかなえる土台となるよう、これからも地域の輪を」、小槌校長は「人と人がつながり、高め合う。挑戦と気づき、成し遂げる達成感。へこたれずに生きる力を養う。卒業生が成果を証明している」と力を込めた。
来賓の松村淳子市長は「地域の中で特色ある教育を推進。周囲に包み込まれる安心感をいつまでも」、堀明人市議会議長は「先輩が築き上げた歴史と伝統を受け継いでいる。ポジティブで、たくましく。大きく羽ばたいて」、岸本文子教育長は「大地、伝統、文化、すべてが学び舎。上級生が下級生を世話しリーダーシップも育んでいる」などと祝辞を添えた。
6年生で児童会会長の永井颯亮(そうすけ)さんは「教室から青空と緑の山が見える。虫の音が聞こえる。とてもうれしい。朝早く起きて登校しなければいけない。家族の支えが欠かせない。行事や学習はみんなで力を合わせ、地域の方がやさしく教えてくださる。毎日がとても楽しい。笠取小学校がこれからもみんなに大切にされますように」とよろこびの言葉に願いを込めた。
このあと、第2部ふるさと文化の集いで再び全校児童が音楽や演劇、合唱を披露し、保護者、地域の人たちは成長ぶりに目を細めた。