府交通安全協会と宇治市、宇治署は3日、同市西笠取のアクトパル宇治で、65歳以上の高齢者を対象にした交通安全教室を開いた。参加者たちは、危険予測トレーニングなどを通して安全運転の知識を深めた。
住まいや周辺地域の事情で自動車を手放せない高齢者のため、加齢による認知機能の低下を考慮しつつ、安全運転を続けてもらう目的で開催。山間部の住民を中心に11人が参加した。
この日は、宇治署の井上大輔交通課長が挨拶に立ち「ブレーキを踏むタイミングが遅れたり、ペダルを踏み間違ったりは若い世代でも経験があり、年を取るほどミスが増えるのは当然のこと。物損事故の3分の1は、駐車場など道路以外の場所で発生している。慣れた場所ほど注意が必要。エンジンを切るまで集中力を維持して」と呼び掛けた。
続いて、専用の機器を使い、運転中の画面を見ながら危険予測を行うトレーニングを実践。また、シミュレーションでアクセル・ブレーキの反応の速さを測定した。認知度チェックで、間違い探しや語句クイズにも挑戦してもらった。
宇治市からは保健師・歯科衛生士によるフレイル(衰弱)予防のアドバイスがあった。府交安協のスタッフは、手軽にできる「京都交通安全ツボ体操」を紹介した。