住民同士が助け合える町づくりを目指そうと、宇治田原町最大の福祉イベント「地域が元気!さくら福祉まつり」が8日、町住民体育館トレーニングセンター前駐車場で開かれた。今年は桜の開花が早まり、田原川に沿う「やすらぎの道」の桜はほとんどが散ってしまっていたが、コロナの自粛明けで4年ぶりに活気が蘇った。
町内の福祉やボランティアに対する意識の向上を目的に、町社会福祉協議会(楳木健二会長)・ボランティアセンターが主催。お茶の里に春を呼ぶ福祉イベントとして親しまれている。通算13回目だが、コロナ禍で4年ぶりの開催となった。
まつりには、社協登録ボラ団体や、各地区のふれあいサロン、福祉協力校、福祉関係団体、福祉施設など35団体が参画した。感染症対策で、距離が近くなりやすい餅つきなどは中止としたが、コロナ前の19年(34団体)とほぼ同じ規模となった。
開会式では、リーディングボランティア「やまびこ会」が司会を、手話サークル「ほたる」が手話通訳を務めた。主催者を代表して楳木会長が挨拶した後、来賓の西谷信夫町長が祝辞を送った。
ステージでは、障害者の就労・生活支援を行う「宇治田原むく福祉会」の利用者たちがオープニングを飾った。施設で結成したチーム「はぴねす」の15人が「ポップスター」「パプリカ」などの曲に乗せ、陽気なダンスを披露。手話コーラスや歌謡、スリーA認知症予防ゲームの発表もあった。
会場には、生活や福祉をテーマにしたブースが並んだ。㈱近畿=宇治市槇島町=は、町地域包括支援センターなどと協力し、介護用品の一つで、揚げ物などの惣菜の形を崩さず柔らかくする調理器具を紹介。立ち寄った人が試食し、器具の性能を確かめていた。
住民団体「茶ッピー未来基金」のブースでは、子供たち自らデザインを考案したというTシャツやマグカップなどオリジナル「茶ッピーグッズ」を販売。プラ板のお絵描きコーナーもあり、親子連れに人気だった。
このほか、地元小中学校の福祉教育パネル展示や、スカットボールなど室内レクの体験コーナー、うどんなどの模擬店があった。今回の初企画としてウオークラリーを実施し、ふれあい福祉センター付近にある2カ所のクイズポイントを回った参加者へ景品をプレゼントした。