宇治市と宇治商工会議所が協働して運営する産業支援拠点「宇治NEXT」による、今年度のこども未来キャンパスプロジェクト発表会が23日、市生涯学習センター第1ホールで開かれた。
小中学生対象にデザイン技術やネットでの商いなどを学んでもらい、多様な生き方を提示する企画で、21年度からスタート。今回は「自分のやってみたい!から誰かをちょっと良くするプロジェクト」と題し、12組32人がエントリー。この3カ月間の取り組みをプレゼン形式で発表した。
このうち、小5~中1の4人グループは、宇治が外国人に人気が出る街になるようにと、市内の公立小学校にも設置している人型ロボット「ペッパー」を使った観光案内を考案。話題のchatGPT(対話型の人工知能ツール)をプログラミングに応用し、投げかけられた質問に答えたり、紹介する店の営業日や地図が見られるようにした。
4人は「ローマ字が打てるようになった」「プログラミングの魅力に気付けた」「日本語と英語が必要だったが、時々データが消えて困った」「宇治の情報を知れて良かった」と感想を述べた。
ゲストの作家・しまだあや氏と、木上晴之教育長は「シャイで人に聞くのは恥ずかしいという人にはとても役立つ企画だったと思う。(商店街に設置したのが平日だったため)土日なら利用人数が伸びたかも」「翻訳ソフトを使えば英語以外もできそう」とコメントし、努力を称えた。
また「手作り募金箱で石川県復興支援」と題した発表では、小学3年生の2人がノコギリやドリルで板を加工し、宇治市の鳥・カワセミを描いた募金箱作成の経過を紹介。実際に市役所に設置したところ、2万円以上の募金が集まったと報告があり、会場から大きな拍手が送られた。ゲストの松村市長も「上手に彫れていたし、2人の温かい思いが詰まっていました」と喜んだ。