宇治田原町と日本赤十字社京都府支部が災害時に即応する連携協定を締結。役場に隣接する中央公園に緊急&安眠セット、非常用「固めるトイレ」などを備蓄する防災倉庫が設置された。
西谷信夫町長と日赤府支部長の西脇隆俊知事が協定書に署名。21日には防災倉庫前の公園ハートステージで運用開始式が開かれた。
まず、日赤府支部の小石原範和副支部長が「被災者にいち早く救援物資を届けられるよう府内で防災倉庫整備を進めています。これを核として宇治田原町とも連携しながら災害救護活動に取り組んでまいりたい」と挨拶。
これを受けて西谷町長は「昨年11月に開園した中央公園は、災害時の避難場所や救護活動の拠点となるもので、耐震性貯水槽やマンホールトイレ、かまどベンチなどを配備しているほか、ヘリポートとしても利用できるようになっており、災害に強いまちづくりの一翼を担う施設。ここに日本赤十字社京都府支部により新たな防災倉庫を整備していただいたことは更なる防災力向上につながるもので、大きな意味がある」と感謝の意を伝えた。
このあと小石原副支部長、西谷町長、浅田晃弘町議会議長、楳木健二町社会福祉協議会長により、運用開始のテープカットが行われ、行政、町議会関係者や町消防団の藤田真至団長らが多様な備蓄品を確認した。
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軽量鉄骨造り平屋建て床面積10平方㍍の防災倉庫に保管される日赤救護物資は毛布やタオルケットなど、それぞれ約180人分。
緊急セットには救急絆創膏、弾力包帯、ゴム手袋、ウェットティッシュ、マスク、歯ブラシ、物干しロープ、携帯ラジオ、懐中電灯、毛抜き、ビニール袋、バッグなど25品目が詰められており、安眠セットはキャンピングマット、枕、アイマスク、耳栓、靴下、スリッパ、ポーチなど10品目。
非常用トイレは、便器や穴にビニール袋をセットして用を足すもので、素早く固めて臭いもシャットアウトする凝固剤付き。これら消耗品は1人当たり2~3日分用意され、使った分は補充される。