㈱福寿園が運営するお茶づくり体験施設「福寿園宇治茶工房」=宇治市宇治山田=を28日、中央アメリカ・ベリーズ国の首相らが訪れた。
プライベートな来日の一環で、宇治茶を味わうことが目的。
訪れたのは、ジョン・アントニオ・ブライセーニョ首相と、夫人のロサーナ・マリアさん、息子のアンドレ・ハビエルさん、ジョン・フランシスさん、首相の弟のハイメ・エフランさんの5人。
首相らはまず同施設内の「玉露亭」で、玉露を自分で淹れ、味わった。1煎、2煎、3煎と味が変わることを体験し、玉露を使った和菓子もいただいた。昼食では、玉露の茶葉の天ぷらやこんにゃくなどの和食メニューを堪能した。
製茶の工程が分かる資料館や茶園を見学した後、手引きの石臼で抹茶を作る体験も。「1周3秒のペースで回して」などの説明を聞き、上に置いたてん茶が臼の周囲から粉になってこぼれ落ちる様を見ながら、約10分作業した。
出来上がった抹茶は刷毛で集め、アイスクリームの上に掛けて味わった。
途中、宇治市の松村淳子市長も来訪。ジョン首相と会話を交わした。
体験を終えた首相は英語で、「ベリーズでは、ティーパックでお茶を飲んでいる。今日は全く違う体験をした。お茶が日本人にとって大切な文化だということを理解できた」と話した。