京田辺市記念植樹祭が25日、同志社山手さくらの丘公園で開かれ、夫婦や家族連れなど10組が、記念樹に優しく土を被せた。
1974(昭和49)年、田辺公園で初めて植樹したのを皮切りに、市緑化推進条例に基づく事業の一環として続き、24回目。それぞれの人生の節目に植樹を行い、自身の成長を重ね合わせて、樹木愛護の気持ちも育んでいる。
市と市都市緑化協会が運営に当たり、新型コロナウイルスの感染防止のため、参加者をグループ分けして実施。例年行う式典は自粛した。
太陽の光が燦々と降り注ぐ中、今回は誕生4組をはじめ、金婚3組、米寿1組、喜寿3組、成人1組の紅梅12本を準備。参加者たちは、それぞれのプレートが架けられた記念樹のもとまで足を運ぶと、上村崇市長と記念撮影に収まり、スコップを軽く握って樹木の根元に丁寧に土を被せていった。
大住ケ丘の坂田一郎さん、敏子さんは今年、ともに喜寿を迎えた夫妻。これまで木津川沿いに結婚30年の記念植樹をしたのをはじめ、2人の娘は結婚の、今年20歳になる孫は誕生日の記念樹を植えたという。一郎さんは「(同志社山手の公園が)こんな広いとは」と陽光降りしきる緑の原を見渡し、敏子さんは「いつか花を見に来る」と、ちっちゃな蕾(つぼみ)をたたえる枝を見つめた。
参加グループには、ピンクとイエローのカラー、アンスリウムのうちお気に入りの花鉢や、花の種がプレゼントされた。