観光スポット再開へ/宇治田原
昨年の正寿院「風鈴まつり」

新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言解除を受け、宇治田原町の観光スポットも再開へ向けて準備している。
禅定寺庄地の曹洞宗「禅定寺」では、拝観停止としていた宝物殿の門を6月1日から開ける。

禅定寺宝物殿

ここには京都随一の「十一面観音立像」をはじめ「日光・月光菩薩立像」「文殊菩薩騎獅像」「四天王立像」「延命地蔵菩薩半跏像」という国の重要文化財9体を含む仏像等が保管されており、その静かなる深い表情、一方で今にも動き出しそうな迫力に圧倒される。
拝観受付は午前9時から午後4時まで。消毒液を設置し、複数人での入場の際にはマスク着用を呼び掛ける。

永谷宗円生家のあじさい(昨年6月21日撮影)

一方、日本緑茶の祖…永谷宗円の生家(湯屋谷)と、そこに向かう谷の玄関口にできた「お茶の京都」交流拠点施設「宗円交遊庵やんたん」は、6月1日からの再開に向けて、あす28日に役員協議が行われる。
6月中旬からは、紫陽花(あじさい)が生家に彩りを添えるだけに、多くの人が再開を待ち望んでいる。
そして、ハート型の猪目窓(いのめまど)でも人気を博す奥山田の正寿院も、6月1日から拝観を再開する。
1カ月間は午前10時~午後4時と時間を短縮し、マスク着用や手指消毒などの協力を求めるほか、受付で検温を行うことにしている。
また、恒例の『風鈴まつり』は、例年通り7月1日から催す予定だが、期間を8月31日までとし、混雑防止のため予約制で開催する。
この間は▽9時~11時▽12時~14時▽15時~17時の3部制にし、各部の定数は40人。本堂内、境内、客殿に分けて誘導する。
6月10日から予約開始。メールもしくは往復はがきで受け付ける予定で、6月8日ごろに詳細をホームページ等に掲載する。
キラキラ輝く2000のガラス風鈴。そのうち500個にはヒマワリ、桔梗(ききょう)、アサガオ、ハスなど夏の花を手づくりの造花であしらい、「この夏、心に花を咲かせましょう」と呼び掛ける。