鉄道のある風景

幼いころから大好きだった鉄道の写真を専門にプロの道を歩み出した城陽市の坂口恒一さん=久世南垣内=。撮影活動は想像以上に過酷で夏場は熱中症、真冬は激寒と戦いながら、四季折々の風景と鉄道車両をマッチングさせたこだわりの一枚に焦点を合わせる日々を送る。
京都市内で生まれ「物心が付く前からぐずったら電車を見せられていたようです」という坂口さん。幼児期に城陽市へ引っ越してきたが、文字通り『三つ子の魂…』ではないが、鉄道写真に情熱を傾ける原点は、生まれてまもなく培われたようだ。
プロの写真家の道は、容易でないのは十分承知。好きなことをやらせてくれる両親に感謝しつつ「コンテストでは一歩ずつ着実に上を目指したい」と抱負を語る。インターネットの通販サイト『Amazon』の第1回日本の鉄道フォトコンに応募し、佳作に入賞。公益財団法人国際文化カレッジが東京美術館で催した第16回総合写真展でも審査員奨励賞と秀作をゲットした。
地元では北部コミセンや京都きづ川病院などで作品展を開き、鉄道写真の素晴らしさを地域の人々にアピール。さらに、滋賀県長浜市の楽市楽座『アート・イ ン・ナガハマ2012』にも出品し、ポストカードなどを販売。来場者と笑顔でコミュニケーションを図った。「買ってもらう以上、恥ずかしい写真は出せません」と心地よいプレッシャーを感じつつ「今年も、様々なクラフト展に出品したい」と意欲を燃やす。
坂口さんの作品の数々はブログ『ポニーの撮影記』で見ることができる。