横槌どんのおんまいじゃ/京田辺で伝統行事「おんごろどん」

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京田辺市南部の宮ノ口・江津地区で漆黒包む12日夕、豊作を願う地域の伝統行事「おんごろどん」が行われた。子どもたちが「モグラおくりの歌」を歌いながら、ワラを束ねた横槌(よこづち)を地面に叩き付け、各家庭を巡回した。
「おんごろ」とは、農作物の天敵・モグラのことで、おんごろを退治し、豊作を祈願する新春の伝統行事。宮ノ口から2人、江津から10人の小学5・6年男児が勇み参加した。
日が沈むころ、江津公民館に集まった地元の児童たちは、長さ約80㌢ほどの横槌を手に、地域の家庭を訪問。全員で1軒目を参り、「おんごろどんはうちにか(家にいるのか)、横槌どんのおんまい(お見舞い)じゃ」などと元気よく歌い、横槌を地面に力いっぱい叩いた。
その後、南北2班に分かれ、家々を回ること約140軒に上り、振興住宅地の親子連れも興味津々と児童の活躍ぶりを眺めた。
およそ500年前からの珍しい伝統行事といい、「毎年、ありがとう」などとお礼を述べる住民も数多く、地区では遅くまで子供たちの元気な歌声と横槌を打ちつける音が鳴り響いた。5年生の今井遙斗くんは「初めて参加し、緊張したが楽しかった」と充実感をにじませた。
この日朝、児童の保護者、昨年結成されたおんごろどん保存会のメンバーたちが力を合わせ、15本の横槌を手作り。翌日行われたとんどで、炎となり天高く舞い上がった。

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