国内で新型コロナウイルスによる感染が拡大する中、宇治川マラソン大会実行委員会(実行委員長=平田研一・市スポーツ協会長)は今月23日(日)に予定していた第36回大会の中止を決めた。2194人がエントリーしているが、参加料の返金はなし。今後の対応については後日、大会公式ホームページ(HP)を通じて知らせる。
宇治川マラソンは1984年に始まり、市民の間には「2月の最終日曜日は宇治川マラソン」と定着。参加者増に伴うランナーの安全確保に向けたコース見直しなどで2013年に休止したことがあるが、35回の歴史を重ねている。

県通りにある交通規制の通知看板

今年も23日(日)、府立山城総合運動公園「太陽が丘」を発着点に開催を計画し、北海道から沖縄まで過去最多35都道府県から2194人(ハーフ1171人、10㌔622人、5㌔401人)がエントリー。宇治橋通りなどコース上は交通規制がかかるため、それを周知する立て看板を設置するなど開催に向けた準備を進めてきた。
国内で新型コロナウイルスによる感染が拡大し、東京マラソンの一般参加中止が決まって以降も開催する方向で調整。19日には市ホームページにマスクの携行、ランナーとのハイタッチの自粛など注意喚起する文書を出していた。
しかし、国内の他のマラソン大会が相次いで中止を決めたり、市民やボランティアから開催を懸念する声が寄せられたため、20日に急きょ調整。安全確保が難しい中、大会会長を務める山本正市長も中止を了承し、持ち回りの実行委員会で正式決定した。
参加料は既に準備段階で使っており、返金しない。参加記念品のTシャツの取り扱いなど今後の対応については後日、大会公式HPに掲載。ランナーへの中止連絡はインターネット申込の約8割にはメールで、郵便申込の約2割には電話で連絡する。
実行委は「このまま開催しても大会の看板に傷がつくと考えた。中止決定が直前になったことをお詫び申し上げる」と理解を求めた。
問い合わせは実行委事務局の市スポーツ協会℡22‐1150、もしくは市生涯学習課℡20‐8759まで。

■3月8日開催予定の城陽マラソンも中止
国内での新型コロナウイルス感染拡大を受け、3月8日(日)に開催予定だった第37回城陽マラソン大会(実行委員長=人見章夫・市スポーツ協会長)の中止が決まった。1933人がエントリーを済ませていたが、宇治川マラソン同様、参加費の返金はしない方針。全員に、はがきで中止の連絡を行い、参加賞(オリジナルタオル)を3月上旬に発送するという。
城陽マラソン大会が中止となるのは、2011年の東日本大震災発生時に続き、2回目。その時は、開催日直前の〝自粛〟決定で、市スポーツ協会(当時、市体育協会)事務局に苦情が殺到したが、今回は2週間以上前の開催中止決定のため、21日の問い合わせは数件にとどまっているという。
ただ、37回の歴史を積み重ねている大会だけに、今回も全国各地から1933人(10㌔=313人、5㌔=419人、3㌔=1201人)がエントリー。楽しみにしていた市民ランナーも多く、中止の知らせに残念な思いを募らせている。
21日は、前日の宇治川マラソン大会中止の知らせを受け、午前中に城陽マラソン大会実行委員会が開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大が国内でみられる中、安全確保を最優先に「中止やむなし」の判断が下された。
市スポーツ協会事務局では早速、市ホームページを通じて「城陽マラソン大会中止」を周知。エントリー者全員に、はがきで個別連絡することを決め、来週中に発送できるよう事務作業を進めている。
参加料は、大会準備に費用を使っているため返金はしない方針だが、参加賞のオリジナルタオルは3月上旬にエントリー者全員に発送することを決めた。
城陽マラソン大会中止に関する問い合わせは、平日の開庁時間内に市スポーツ協会事務局℡56‐5034まで。