訓練や啓発など広く活用/久御山・防災無線運用から1年

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災害発生時など緊急情報の伝達に向けて、久御山町が町内全域に整備した同報系防災行政無線(屋外スピーカー)が、運用開始から1年経過した。この間、幸いにも災害時の利用はなく、防災訓練や新型コロナウイルス感染防止啓発などで活用が進んでいる。
防災無線整備は信貴康孝町長の2期目公約の一つ。町が2018年度に学校や公共施設の屋上、公園など町内19カ所に屋外スピーカーを設置した。動作確認のため毎日午後5時から約1分間、「久御山町のうた」のメロディーを流している。
無線での伝達を想定しているのは▼避難準備・高齢者などの避難開始▼避難勧告▼避難指示(緊急)▼緊急地震速報▼ミサイル発射などの情報。大規模火災や化学物質の流出といった事故災害や、凶悪犯の町内への逃走・潜伏など警察からの緊急情報も含む。
昨年10月~11月に東角・佐山・御牧の校区・地区で行われた防災訓練で、町はJアラート(全国瞬時警報システム)のテスト音声をスピーカーで流し、町民の防災意識を高めた。
また、昨年の参院選では選挙啓発に活用。新型コロナウイルス感染拡大を受け、今月22日から「密閉・密集・密接」の3密を避け、不要不急の外出の自粛などを呼び掛けている。
ただ、防災無線は、家の立地場所や構造、窓の向き、個人差などによって聞こえ方が異なるのが弱点。昨年の校区・地区防災訓練で、町はスピーカーでの聞こえ方に関するアンケートをとったところ、屋外で概ね聞こえた一方、屋内では聞こえにくい課題が浮かんだ。
なお、防災無線の放送内容を聞き取れなかった際はテレホンサービス℡075‐631‐1280または0774‐46‐6651(自動音声、要電話料金)でも確認できる。耳の不自由な人などのためにメールやFAX、電話による登録型個別受信システムで情報伝達の補完をしており、現在284人が登録している。

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