2022年度のJR奈良線高速・複線化第2期事業に合わせ、府市協調で「JR山城青谷駅周辺整備事業」に取り組んでいる城陽市は、駅周辺計画図と新駅舎の東・西口「デザイン案」を初めて公表した。市の南玄関口として国道24号から同駅まで「新青谷線」を整備するほか、新しい橋上駅舎の新設や東西自由通路、駅交通広場、隣接の中村道踏切改良等を盛り込んだ一大事業。総事業費は41億円を見込んでいる。
■市内初のロータリー交差点/駅周辺整備事業
JR山城青谷駅周辺整備事業は昨年2月の「都市計画決定」公示を受け、同年6月にはJR西日本との工事協定(自由通路・橋上駅舎)を締結。翌7月には、青谷地域の自治会に対する事業説明会を開催し、今年2月から工事車両の進入路にもなる「新青谷線」と「駅交通広場」の工事着手や現地での「埋蔵文化財調査」に乗り出している。
そして今回、市議会建設常任委員会で駅周辺計画図と新駅舎の東・西口「デザイン案」を初めて公表。
改良される中村道踏切付近の市道交差点を、市内初・京都府内でも6カ所目という「ロータリー交差点」とし、車の通行の安全性を高めることを明らかにした。
また、新駅の東・西口「デザイン案」では『青谷らしさ』を強調し、自然豊かな山々を創造する傾斜屋根を取り入れ、ガラス面に青谷梅林の梅の花をあしらうなど、観光客らに地元の特産品をアピールする。
東西両入口には、乗った方向に降りられる貫通型のエレベーターを1機ずつ配備し、バリアフリー化を図る。
今後は、9月ごろに青谷地域の自治会員らを対象に「事業説明会」を開き、駅舎工事の概要や今後の日程、駅デザインを改めて伝え、今秋の自由通路・橋上駅舎の工事着手を目指す。
新駅の開業は、JR奈良線の高速・複線化第2期事業と合わせ、2022年度末とし、翌23年度に残工事を行う。
一方、駅北側に隣接する「中村道踏切」改良工事については、9月の地元に対する「事業説明」の後、用地測量や補償調査に入り、来年度から用地買収に着手。22年度に「歩道整備」に工事着手、翌23年度に「JR2踏切工事」を行い、年度末の供用開始を目指す。