新しい読書で夏の発見/コロナ禍の地元図書館

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新型コロナウイルス禍の中、地元の図書館が、感染防止に向けた「新しい生活様式」を取り入れながら特色ある自主事業を展開している。多くの人に館を利用してもらいたいけれど、過密になると今度は感染リスクが心配…。相矛盾する難題に折り合いをつけつつ、本の魅力を伝えようと知恵を絞っている。
新型コロナの収束が見通せないまま迎えた夏。久御山町ゆうホール内にある町立図書館は「おうちで読書応援キャンペーン」と銘打った企画を始めた。30日(日)まで。
これまで週2回来館して3冊借りていたところ、週1回で6冊―といったようにまとめ借りをし、図書館での滞在を自宅での〝おうち読書〟にシフトしてもらう試み。利用回数こそ減っても、楽しめる本の冊数は同じ。
1回の来館で5冊借りると引換券1枚。券を2枚集めると、エコバッグかマスク2枚のいずれかをもらえる(1人1回のみ)。
きりよく5冊に合わせる〝ちょい足し〟に役立ててもらおうと、受け付けカウンターそばに図書館お勧めの本を並べた。田島三貴子館長は「今まで手に取ったことのない本を余分に借り、新たな発見を」と呼び掛ける。

 

個別の読み聞かせをする「ひとりじめおはなし会」(西宇治図書館)

西宇治図書館は夏休みイベント「ひとりじめおはなし会」を開催している。
「ひとりじめ」のネーミングの通り、図書館職員が1人(1組)ずつ個別に読み聞かせをする催し。読み手の職員はマスクとフェイスシールドを着用。密集など「3密」を避け、本に親しんでもらう。
小学1年、4年の兄弟が「ないた赤鬼」の絵本を読んでもらっている間、親子連れが楽しみに順番待ちをするなど来館者に人気。
「コロナで戸惑ってばかり。手持ちのネタでできることを考えました」と嶋田ゆみ館長。新たな取り組みに「コロナ対策を講じながら過ごした夏休みの思い出として、心に残れば」と期待を込める。12~14日も午後3時から4時まで開催する。1人1冊、15分程度。

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