「鎮まれコロナ」/宇治田原湯屋谷やんたん灯籠張り
コロナ禍のご時世をうたう風刺句と人形を並べた四角い灯籠が立つ

宇治田原町湯屋谷に伝わる夏の風物詩「灯籠張り」が22日、長福寺で行われ、住民らが疫病退散の願いを一つにした。
カボチャ、ナスなど夏野菜で作る干支を飾り、風刺句や祝い歌を書いた四角い灯籠(とうろう)を地元4つの谷ごとに同寺に奉納する「灯籠張り」。江戸時代末期から続く地蔵盆の行事は、2016年から「灯りまつり」としてスケールを増した。
コロナ禍の今年は感染防止のため、まつり、盆踊りは中止。が、子供会の2基を除く灯籠7基を役員ら約20人が境内に運び込み、心を合わせた。マスク姿のネズミの足元には、ほろ苦い風刺が添えられた。
行事の取り止めが続く同寺の西村静夫住職は「コロナが鎮まるよう思いが込められている」と注目を寄せた。