奈良時代の輝きキラリ/城陽「和同開珎をつくろう」
溶かした金属を入れた鋳型を開くと、キレイな和同開珎が現れた

城陽市歴史民俗資料館『五里ごり館』=文化パルク城陽西館4階=で、考古学教室「和同開珎を作ろう」が開かれた。
和同開珎(かいちん)は、奈良時代(7~8世紀)に作られたとされる貨幣で、城陽市の西山古墳からも出土したことがあるという。なお、木津川市加茂町の銭司(ぜず)は、和同開珎が鋳造された場所として知られる。
この日は、小学生の親子4組が参加。館内にある古墳の模型や勾玉などの展示を見た後、工作室で貨幣づくりにチャレンジした。
手順は、シリコンゴム製の鋳型にタルクと呼ばれる粉を薄く塗り、約130℃の低温で溶かしたスズの合金を型に流し込んで5分待つ。取り出した貨幣を、紙やすりや磨き粉でキラリと光るまで磨くと出来上がり。
冷えて固まった貨幣を受け取った子供たちは、職員の「表と裏、穴の周り、横を忘れずに磨きましょう。だんだん光ってきますよ」との言葉に従い、手指を真っ黒にさせながら、懸命に紙やすりと歯磨き粉で磨いていった。
娘の古都乃さん(小3)に付き添った父の横下智行さん=京都市南区=は「城陽で教室をやっていると聞いて来ました。古墳などの歴史が好きなので、楽しそうに作っていました」と喜んだ。