バイパス道路の供用開始/府道向島宇治線

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宇治川左岸の堤防道路・京都府道「向島宇治線」のバイパス道路が5日、供用を開始した。用地買収が完了しておらず、当初予定していたルートを一部変更した暫定系となっており、府では2023年春までに完成形を目指す意向。暫定供用に伴い、元・宇治公民館前の宇治街道踏切が閉鎖され、宇治橋西詰を含め、周辺道路の状況変化に注意が必要となる。
府は元・宇治公民館前の宇治街道踏切を起点に、向島宇治線で朝・夕の時間帯、交通渋滞が発生していることから、付け替えによるバイパス道路の整備を計画。総事業費は29億円で、14年度に事業を開始した。

大勢に見守られる中、通過第1号は宇治市パッカー車

宇治街道踏切を避けるため、堤防から同公民館跡地の西側を通って、JR奈良線をアンダーパスでくぐり、府道「宇治淀線」前の宇治橋郵便局付近に接続する区間で計画した。総延長は294㍍。施工は日皆田建設㈱(木津川市)と㈱田中千建設(同)による特定建設工事共同企業体、玉井建設㈱(宇治市)、㈱宮田工業(京都市)、㈱カナヤマ建設(宇治市)などが担った。
用地買収が一部残っている関係で、暫定の線形での開通となり、JR奈良線の複線化・第2期事業が完了する23年春までに車道に歩道を備えた「完全系」での供用開始を目指す意向。歩道は暫定系の間、既存の『巨椋池・水のみち』を活用する。

宇治街道踏切(奥)閉鎖に伴いバリケードを設ける(宇治橋西詰)

また、バイパス道路の開通を受け、宇治街道踏切を閉鎖した。奈良線複線化工事に伴い、宇治川に新しく架橋するため、堤防道路を工事ヤードとして利用。堤防道路は沿線住民のため、最低限は通れるが、基本的にバリケードを設け、ガードマンを配置して自動車の進入を防ぐ。
一方、接続部となる丁字路(バイパス道路と宇治淀線)には信号機を新設。宇治淀線は170㍍にわたって歩道の幅員を狭め、車道部分を拡幅して右折レーンなどを新たに設けた。
供用開始時間の5日午後3時を前に、地域住民らが集まり始め「どの車が第1号かな?」などと雑談しながら、その時を楽しみに待った。自動車が通行を始めると、スマートフォンなどで撮影。新しい道路の開通を祝った。

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