緑茶を飲んで健康管理/宇治田原 発祥の地で新たな試み

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「お茶による新型コロナウイルスの不活性化を確認した」という奈良県立医科大学の研究発表(11月25日)を受け、茶の効能が再注目されている中、日本緑茶発祥の地である宇治田原町の茶盛組合などが、仕事中でも有効成分カテキンで、こまめにノドを潤せる「宇治抹茶入り粉末緑茶」を開発した。宇治田原産の抹茶、かぶせ茶、煎茶の配合も絶妙で、その「美味しさ」によるリラックス効果も期待できる。
奈良県立医科大によると、まだ基礎研究段階で、飲むことによっての効果については検証されていないが、試験管内でコロナウイルスが1分間、お茶に触れることで最大99%、感染力を失っている。
また、茶に含まれるカテキンはインフルエンザウイルスなどの表面にある突起状のタンパク質に付着し、感染力をなくすことが既に実証されており、新型コロナでも同様の効果が推察されるという。
この点に着目し、今回の宇治抹茶入り粉末緑茶を発案したのは、同町が誇る茶づくり名人・下岡久五郎さん。
「お茶は急須で淹れて飲むのが、一番だと思うが、仕事中に度々飲むのは無理。1時間おきにカテキンたっぷりの緑茶でノドを潤すにはどうしたらよいか考えた答えが粉末緑茶だった」といい、これを受けた同町茶盛組合の矢野芳巳組合長が試作を重ね、京都やましろ農業協同組合の同町茶業部会(森田木一部会長)の協力で製品化した。
地元産の抹茶を50%、かぶせ茶・煎茶を25%ずつという配合で、粉末にする際には粒子の大きさを同一にしてブレンド。
粉茶にすることで、カテキンの持つ渋味も和らぎ、ほんのり香ばしさも漂う味わいに仕上がった。
飲み方は簡単。ペットボトルもしくはマイボトルに粉末緑茶を入れ、お湯か水を注いで、シェイクすれば出来上がり。同町の水道水は「軟水」であり、とっても相性が良い。
量は100㏄につき1㌘。500㏄のペットボトルなら、スプーン小さじ4杯(4㌘)を入れ、水を400㏄。ちょっとボトルに空間を作ってシャカシャカ振ればよい。

茶盛組合の矢野芳巳組合長らが町に特製粉末緑茶を寄贈

5日には矢野組合長、森田部会長、下岡氏が役場を訪れ、西谷信夫町長と谷口整町議会議長に「宇治抹茶入り粉末緑茶」100㌘入り200パックを寄贈。
「職員さんをはじめ、仕事中に手軽に飲んでもらい健康管理を」と伝えたほか、来客用にとリーフの煎茶も添えた。
今回は期間限定商品として数に限りがあるが、「ぜひ飲んでみたい」と興味のある方は、茶盛組合事務局の宇治田原町商工会℡0774‐88‐4180まで連絡を。

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